偽島三期・プロローグ
更新までに間に合ったよ...!
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島と外界を結ぶ港。
島の制御装置が壊れてからも、新たな客を乗せた船が往来している。
今日も一隻の船が港へとたどり着き、数名の客が降りてくる。
その客の中に、一組の男女の姿があった。
「世羅、何だか顔色が悪いですけれど...」
「大丈夫...少し風に当たれば何とかなるわ...」
「...そう、ですか。なら、少し休んでいてください。その間に荷物を引き取って来ます」
「えぇ、そうさせてもらうわ」
少しふらふらとした足取りで、私は施設に設けられたベンチへと腰掛ける。
...元・冒険者といえど、船酔いには敵わないのだろうか。
ゆっくりと深呼吸をし、空を見上げる。今日も、いい天気だ。
少し前にこの島を離れた時も、こんな良い天気だった。
『...ママ、行っちゃうの?』
前回島を離れる際、この場所で別れた少女の顔が浮かんだ。
『必ず戻ってくるから、いい子にして待っててね』
約束通り、私はまたこの島に戻ってきた。
...あの子にまた会うために、そして、終わらなかった冒険の続きをするために。
「...!ママ!」
...おかしい。あの子はここじゃなくて、家に居るはず...。声が聞こえるはずが無い。
そう思っていると、胸元に何かが飛び込んでくる。
同時に、ふわりとした白い髪が視界に入る。
どうやら、あの子は本当にここに居るらしい。
「ママ...おかえりなさい」
「...ただいま、咲夜」
そっと、髪を撫でてやる。
どうやら私達が居ない間もちゃんとお風呂に入っていた様子。
「どうして私達が帰ってきたって分かったの?」
「...えっと、毎日、船が来るたびに...」
咲夜が少し恥ずかしそうに下を向いた。
思いのほか、寂しい思いをさせたのかもしれない。
悪かったかな?と思い、軽く抱きしめてやる。
「...そういえば、パパは?」
「和葉は今、荷物を取りに...」
「僕がどうかしましたか?」
丁度いいタイミングで和葉が荷物を引いて戻ってくる。
咲夜が飛び出し、和葉にも同様に抱きついた。
「パパも、おかえりなさい」
「ただいま」
和葉も私と同じように咲夜を撫でてやっている。
そして、そのまま咲夜を抱きかかえた。
「世羅、もう大丈夫ですか?」
「...えぇ」
座っていたベンチから立ち上がる。
少し休んだことで気分も多少良くなったようだ。
...今日は荷物の整理もあるし、冒険を再開するにしても明日から。
それならば、早くこの島での住処に戻るのが一番だろうと考えた。
「行きましょうか、私達の住処へ」
「はい」
「うん」
こうして、私達三人の冒険はまた始まる。